【 8LIEN 徹底解説 Vol.1】|8LIENというホイールについて
8LIEN(エイリアン)
──なぜ私は
この中華ブランドを扱うことを決めたのか
一通のインスタDMから始まった、Jamcycleと8LIENの物語
正直にお伝えしますが、私は「中華ホイール」という言葉に、長い間ある種の身構えを持ってきました。
価格は魅力的、スペックも派手、けれど「実際のところ、どうなのだろう」という不安。品質管理、アフターサポート、長期的なブランドの信頼性 ── 自転車店として取り扱いを決める判断は、カタログスペックだけでは下せません。
そんな私が今、8LIEN(エイリアン)というブランドを Jamcycle の主力ラインナップの一つとして扱っています。なぜそう決めたのか。全4回のシリーズの第1回は、私自身の判断の経緯をそのままお伝えしたいと思います。
正直、最初は
名前すら知りませんでした
2024年秋、私はまだ8LIENというブランドの存在すら知りませんでした。
ある日、Instagramに一通のDMが届きます。差出人は8LIENの担当者。「弊社のカーボンホイールを日本市場で扱ってくれないか」という打診でした。
正直、最初の反応は慎重なものだったと思います。中国の無名ブランドからのダイレクトメッセージ ── 当時の私にとっては、取り扱いを即決できるような話ではありませんでした。
しかし、何となく返信をしてみた。そこから何時間にもわたるメッセージのやり取りが始まりました。
日本市場、カーボンスポーク、
内幅21mmというスタート地点
最初のDMから始まった対話は、予想以上に深いものでした。
日本という市場の特徴。カーボンスポーク全盛となりつつある時代の潮流。そして、日本のユーザーがいま本当に求めているホイールとは何か ── 単なる商談ではなく、ホイール設計そのものについての議論が何時間も続きました。
その過程で、8LIENの担当者から、こんな話が出ました。
ここで、私は正直に自分の考えを伝えました。
ENVEもZIPPもワイドリム化している ──
今から21mmで勝負しても、勝ち目はない
当時、すでにENVEやZIPPといったトップブランドが、リム内幅のワイド化を推し進めていました。25mm、さらには28mm ── ロードホイールの内幅は確実に広がっていく流れが見えていました。
その世界の最新潮流に対して、中国の新しいブランドが、いまさら内幅21mmで勝負しても勝ち目はない── 私はそれを率直に伝えました。
普通であれば、相手は「検討します」と言葉を濁したり、あるいは機嫌を損ねて会話が終わってしまうかもしれません。しかし、8LIENの担当者の反応は違いました。
私の指摘に対して、担当者は熱心に耳を傾け、真剣に意見を吸い上げてくれました。言い訳もせず、防衛的にもならず、「良い商品を作りたい」という純粋な熱意が、メッセージの文面からまっすぐ伝わってきました。
このやり取りを通じて、私が中国ブランドに対して抱いていた印象は、静かに変わっていきました。
この対話で決定的だったのは、「この担当者は、もし商品に不具合があっても、きちんと向き合って対応してくれるだろう」という確信が持てたことです。
箱を開けた瞬間 ──
これは扱う価値がある、と確信した
対話の後、8LIENからサンプルホイールを送ってもらうことになりました。届いたのは、L5W。フロント45mm / リア50mmのオールラウンドモデルです。
箱を開けて手に取った瞬間の印象を、今でも覚えています。
カーボンの仕上げ、リムの真円度、スポークテンションの均一性、ハブの作り ── すべてが想像を超える水準にありました。「これは本物だ」。そう判断するのに、多くの時間は必要ありませんでした。
こうして、Jamcycleにおける8LIENの取り扱いが始まりました。
L5W、F50R50、F50R60、L6W ──
それぞれに明確な役割があります
現在Jamcycleで扱っている8LIENのラインナップは、以下の4モデルです。
8LIENとの出会いとなったモデル。登り、下り、平坦すべてを高い次元でこなす、シリーズの中核です。
L5Wの姉妹機種。前後を50mmで揃え、平坦寄りに味付けした「もっさりしないエアロホイール」です。
ディープリムの中でもオールラウンドに使えるハイブリッド。思いっきりモガきたくなる走りのホイールです。
前後60mmで揃えた巡航重視のディープ。「登れる超エアロホイール」と呼びたくなる一台です。
これら4モデルは、それぞれ明確に性格が異なります。単純に「リムハイトの違うモデルが並んでいる」のではなく、一本一本に設計思想と狙いが感じられる ── それが8LIENのラインナップの面白さだと思います。
T1000リム × T800スポーク ──
8LIENが貫く素材のこだわり
4モデルに共通する技術的な特徴を、ここで触れておきたいと思います。
リム素材:Toray T1000カーボンファイバー
スポーク素材:Toray T800カーボンファイバー(第3世代スポーク)
ベアリング:前後セラミックベアリング採用
リム内幅:25mm(ワイドリム)
私が最初の対話で伝えた「内幅は広くなる流れ」── 現在の8LIENのラインナップは、内幅25mmのワイドリムを基本仕様としています。ZIPPの提唱する105%ルールにも適合する設計です。
カーボンの硬さ ── これが8LIENの走りのキャラクターを決定づけています。T1000リムとT800スポークの組み合わせによる剛性の高さは、踏んだ瞬間のダイレクトな反応として走りに表れます。この点はVol.2以降で詳しく掘り下げていきます。
私が8LIENを扱うことを決めた理由は、突き詰めれば「担当者の誠実さ」と「届いた現物の品質」の2つに尽きます。
中華ブランドへの不安感を、対話で払拭してくれた。こちらの指摘に耳を傾け、より良い製品を作ろうとする姿勢があった。そして何より、実際に送られてきたホイールの品質管理が、私の想像を超えていた。
この3つが揃ったとき、私は「扱う価値がある」と確信しました。
次回のVol.2では、この4モデルの技術仕様をもう少し掘り下げていきます。T1000リムとT800スポークがなぜ「カーボンの硬さ」という独特のキャラクターを生むのか。ワイドリム25mmがもたらす効果。そしてセラミックベアリングの採用意図 ── 8LIENというブランドの「走りの設計思想」を、構造レベルで検証していきます。
8LIEN各モデル(L5W / LW:F50R50 / LW:F50R60 / L6W)、店舗にて試乗予約・ご相談を承っております。データだけでは語れない「生きた機材の感覚」を、ぜひご自身の脚でご体感ください。
・Instagram DM:@jam_cycle
・Mail:info@jamcycle.net
※ もちろん、店頭でのお声がけも大歓迎です。

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